てんぷら近藤の天ぷらは非常に軽い。
それは、小麦粉で作る天ぷらの衣が油を吸い過ぎないから。
分厚い衣の概念を捨て、ぎりぎりまで薄くし、食材の色や香りを引き立てる。
天ぷらとは熱と水分で食材の旨味をうまく引き出す蒸し物。
衣の中にその旨味を封じ込め、丸ごと味わう贅沢過ぎる料理。
天ぷらは、ただの“揚げ物”というだけではなく“蒸し物”でもある。
油で揚げた後も、衣に包まれた素材が余熱で蒸されて、素材そのものの味がうまく引き出される。
余熱時間も計算した上で揚げないと、天ぷらはおいしくできない。
天ぷらとはそういう料理なのです。
天ぷらに野菜を取り入れる重要性
元来、江戸前の天ぷらといえば魚介が中心であり、野菜を揚げたものは惣菜屋さんで出すもので、ある程度のランクのお店のメニューにはなかった。
しかし、どうしても野菜を使わなければダメだと考えた。
天ぷらを日本料理やフランス料理といった料理のジャンルのひとつとして成立させたい。世界中のどの料理もその土地の野菜を使っている。
天ぷらを単なる和食の一品に終わらせないためには、野菜を取り入れ、天ぷら中心で飽きさせないコースを組めるようにしなければ。
それができれば、天ぷらを寿司に負けない和食の代表格にできるかもしれないと。
野菜は必ず現地で試食してから契約。
『本当のもの、最高のものを作って』とお願いしています。
まるで切り株のように太い、10センチは優に超す切り株状のさつまいもを油の中で30分くらいかけてじっくり揚げることで、水分も甘味もしっかり天ぷらに封じこむことができる。
さつまいもって焼きいもにするとおいしいじゃない? だから焼きいもに勝る味を天ぷらで出そうと考え出来たのが、今のさつまいもの天ぷらです。
1947年東京都生まれ。
高校卒業後に名門【てんぷらと和食 山の上】に入店、23歳の若さで料理長を任され、以後20年以上に亘り同店で腕を奮う。
1991年に独立し銀座に【てんぷら近藤】を開店。
天ぷらという料理の名を国内外に知らしめた立役者。
職人歴50余年、「天ぷらは、料理人がゲストをお招きする料理」との信念から、昼夜を問わずに自らがカウンターに立って天ぷらを揚げ、経験で磨いた技術とたゆまぬ探究心で、常に新たな天ぷらを模索し続けている。・2019年 「現代の名工(※1)」を天ぷら料理人として初めて受賞
・2023年 「メンターシェフアワード(※2)」を天ぷら料理人として初めて受賞
・「ミシュランガイド東京」にて2008年より連続2つ星獲得※1 現代の名工とは
1967年に設けられた、各分野で卓越した技能を持つ者に日本政府(厚生労働大臣)から与えられる名誉賞。
※2 メンターシェフアワードとは
ミシュランガイド・ブランパンより与えられる、自分の仕事やキャリアが手本となり、後進の育成に力を注ぎ、指導者として熱意を持って助言し、レストラン業界の発展に貢献する料理人やシェフに贈られる賞。天ぷら近藤はミシュランガイド東京 2024にて受賞。
住所 | 〒104-0061 東京都中央区銀座5-5-13 坂口ビル9F |
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電話番号 | 03-5568-0923 |
定休日 | 日曜日(月曜日が祝日の場合休) |
営業時間 | 昼 12:00 ~ 15:00(13:30) ※12:00~/13:30~の二部制 夜 17:00 ~ 20:30 ※開始時間(17:00~/18:00~/19:00~/20:00~) 4つの開始時間でいずれも2時間制 ※()内の時間はラストオーダーの時間です。 |
アクセス | 東京メトロ銀座線・東京メトロ丸ノ内線・東京メトロ日比谷線「銀座駅」より徒歩5分 |
メニュー | ランチ菫: 9,900円 ディナー藤: 16,500円 |